ビニールに包まれた生きたヤギ…
数週間後、驚きの結果に…
それは滅菌したビニール袋で妊娠初期の子ヤギの胎児を包んで
その経過を観察するというもの。
これは
「人工子宮を利用してヤギの胎児が成長することができるのか」
といった実験なのです。
滅菌されたビニールバックでヤギの胎児の体を密閉して、
ビニール内を電解質の溶液で満たす。
そして、子ヤギの心臓が脈を打つたびに
人工のへその緒を伝って血液が送られて、
酸素で満たされたガス器具へ流れ込むという仕組みだそうです。
人間でいうところの妊娠23週ごろにヤギの胎児は人工子宮へ。
その4週間後には胎内にいるのと同じように
成長しているのが確認されています。
体毛も生え揃ってきているのもわかりますよね。
この実験によって人工子宮を利用しても
胎児が成長できることが証明されました。
この実験、どんなことに活用できるのかというと・・・
この人工子宮と使うことで特に妊娠25週目ごろに生まれる
未熟児を劇的に救うことができるというのです。
未熟児には母親の胎内から出て外の世界に出る前に、
もう一段階の環境が必要なのだそうです。
そのため、この人工子宮システムを発展させれば、
わずか数週間で未熟児の発達を促すことが可能になるとのこと。
またこの人工子宮システムは保育器などで補うことが難しいと言われている
「超未熟児」に、特に有効なのだそうです。
そして研究者達はこのシステムはあと3〜5年もすれば
実際に活用できると考えているのだと言います。